益々わからねぇ~


王子の顔をジッと見ていると、ニタッと嫌な顔であたしを見る春樹が隣にいた。

「何よ」

何か言いたげな顔でニタニタと笑う春樹を挑発的に睨む。

「べっつに~」

「言いたいことがあるなら言いなさいよ」


何でも言ってみなさいよ。受けて立とうじゃないの!


春樹が王子の肩に手を乗せた。

「お前も他の女とおんなじってこと」

「は?」

「そのうち分かる」

訳の分からない言葉を残して春樹は手をヒラヒラと振りながら先に歩いて行った。



いったいなんなのよ……