棚に詰め込んでいたファイルが大きな音を立てながら雪崩のように床に落ちてくる。 「大丈夫かっ!!」 すぐに澤田先生が駆け寄ってきて倒れた棚を戻してくれた。 「びっくりした……」 すごい量のファイルが落ちてきたけど案外痛くはなかった。 それでも蹲ったまま呆然としているとあたしの上から声がした。 「上原さん。平気?」 頭を抱えていた手を下ろしてゆっくりと上を見上げるとあたしを庇うように覆いかぶさっている浩太がいた。