好きだ好きだ、大好きだ。



――だけど、ね?

「ねぇ、何でかな?」
「……」
「やっぱり、先生が悪いから?」
「おいっ!! 俺のせいかよ!!」

呆然と立ち尽くす私の足元に転がるのは、たくさんのボール。

「だって、またかすりもしなかったよ!?」
「あんた、動体視力悪すぎ」

えぇ……。

「ここにきて、身体的欠陥を理由に上げられるとは思わなかった」
「あははっ! だって、ホントだもん」

顔を顰める私とは対照的に、さっきからずっと笑いっぱなしの彼を少し睨むように見上げてしまうのは致し方ない。

「まぁ、最初よりはマシになったんじゃねぇのー?」

ノラリクラリとそんな事を言ってのける彼は、一体なんの根拠があってそんな事を言っているのか……。

変わらずその姿を恨めしげに見つめる私は、大きな溜め息を吐くと、握っていたバットを元の場所に戻した。