「……ん?」
サラサラとペンを走らせたノートを、私に向けたウサギさん。
“付き合いますか?”
「……は!?」
いや、私が言ったんだけどね!!
彼氏だったらいいなぁって、私が言ったんだけど!!
何ていうのかな!?
えっと、ノリじゃないけど、それはたとえ話ってヤツでね!?
思いがけないウサギさんの返答に、素っ頓狂な声を上げた私。
その私を軽く無視したウサギさんは……
“でもボク、残念ながらオッサンなんで”
そんな脱力する言葉を続けた。
な……っ!!
なんですと!?
「オ、オッサンなんですか?」
怖々とそう口にした私に、ウサギさんはその頭をコクコクと縦に振る。
「……」
ってことは、何?
私は見知らぬオッサンに抱きついて、ビービー泣いた揚句、ちょっとだけ胸をキュンとさせちゃってたワケかい?
「……そうなんですか」
ときめきを返して欲しいって……
本気で思った。

