じっとその顔の辺りを見つめる私に、ゆっくりと手を伸ばしたウサギさんは……
そのまま背中に添えた手に力を入れると、私を自分の腕の中に閉じ込めた。
きっとカッパがなかったら、もっとフカフカで、もしかしたら、もっと温かかったのかもしれないけれど。
「ウサギさん。ウサギさんの腕の中、すごい落ち着きます」
“……”
「子供に戻ったみたい」
クスクスと笑う私の心は、もう十分に温かくなっていた。
だけど……
「ウサギ……さん?」
ちょっと元気の出た私の背中に回されていたウサギさんの腕に、何故かギューッと力が入ったから、
「……っ」
さっきまで規則的な音を刻んでいた心臓が、少しだけそのペースを乱して鼓動を速めたんだ。

