「はぁー……」
知らない間に制服もビショビショだし、このままじゃ風邪ひいちゃうかも。
震えていた呼吸を整えたくて、大きく息を吐き出して、
「帰ろう」
小さくそう呟いた時だった。
後ろから聞こえたのは、パシャっという、水の跳ねる音。
それに驚いて、振り返ると……
「ウサギさん?」
大きな黄色いカッパに身を包む、ウサギさんが立っていた。
ショッキングピンクに……黄色って。
泣いていた事も忘れ、はなまるパークを取り仕切っている誰かの趣味の悪さに、顔を顰める。
だけど、そんな残念な装いのウサギさんは、その場に立ち止まったまま動かなくて……。
「こんばんは」
私がかけたその声に、いつもの(崩せない)笑顔で、小さくその頭を下げたんだ。

