だけど、ひとしきり笑い終えたあと、まだ苦しそうな呼吸のまま、夏希君は言ったんだ。
「俺は、ハナちゃんが好きだよ。多分、あそこで話すようになってから、ずっと」
あまりにも優しいその表情に、
「……んー……っ」
また泣きたくなって、唇をギュッと噛んだ。
私だって一応乙女だから、これ以上の不細工ヅラを夏希君に披露するワケにはいかない。
そんな事を思いながら、ギュッと力を入れた唇を、夏希君が親指でスッと撫でる。
「え?」
それに驚く私の頭に、一度返した夏希君のボウシがポンッと乗せられて。
顔に、影がかかったと思った瞬間……。
「――……んっ」
唇に、温かい何かがそっと触れた。

