「夏希君が“信じて”って言ってくれたから」
この試合が終わったら、いつもみたいにたくさん質問をしよう。
“何で?”
“どうして?”
そう、いつもみたいに聞いてみよう。
鬱陶しいかもしれないけれど、夏希君はそんな風に思わないで、それにちゃんと答えてくれるって分っているから。
「終わったら、いっぱい話してみようと思う」
「……そっか」
自分の学校の応援席で、夏希君の帽子をかぶってるから、きっともの凄く目立ってるかもしれないけど、もうそんな事どうでもいい。
私はきっと……ってゆーか絶対。
決勝戦でも夏希君の応援をしちゃうから。
そのことを考えたら、こんなのまだまだなんだろうし。
「お。お宅の旦那さん、なんかこっちチラ見してますけど」
「あははっ」
「ほら、手ぇ振ったれ」
これだったらきっと、どこにいたって夏希君に見つけてもらえるし。
夏希君の一言で、こんな風に思えちゃう私は、どこまでも単純な“恋する乙女”なんだ。

