好きだ好きだ、大好きだ。


並んで歩くその女の子の髪は、黒くて長くてツヤツヤで……。

「……」
「華?」

詳しい彼女の様子を知らない亜矢ちゃんは、私がこんなに動揺する理由を知らない。

「ごめん、無理かも」
「は!?」

ポツリと呟いた私に、顔を顰める。

「ちょっと華! なに言ってんの!? あんた、何の為にここまで来たの!?」
「あ、亜矢ちゃん、声が……っ」

大きな声を上げた亜矢ちゃんに、周りの視線が少し集まって、慌ててそれを制しようとした私の言葉が止まった。

「ハナ……ちゃん?」
「――……っ」

ゆっくりと振り返った夏希君と目が合って、その目が大きく見開かれて……。

何か、言葉をかけたかった。
“頑張ってね”とか、“応援してるから”とか。