好きだ好きだ、大好きだ。


亜矢ちゃんには申し訳ないけど、やっぱり晃君の試合が終わってから来ればよかった……。

そんな事を考える私の目には、晃君の姿を見つけて駆け寄った亜矢ちゃんと、試合前でいつもよりも少し引き締まった表情の晃君が映っていて。

少し前まで、ただ“羨ましい”と、そう思っていた2人のその様子。
だけど、今はちょっと違う。

夏希君を好きになって、幸せな気持ちだけじゃなくて、切なさとか辛さとか、きっとそれを知ってしまったから。

決して座り心地がいいとは言えない、プラスチック製の椅子に腰かけながら、2人をぼんやりと眺めていると、亜矢ちゃんが戻って来た。

「イチャイチャタイムは終了した?」
「え、何それ。イチャイチャなんて、いつもしてるし」
「……そうですね」

まったく、イマドキの娘さんは。