「あっ! 華ぁ~! こっちこっち!!」
「おはよー。今日も朝から元気ですね」
「そりゃそうだよ。だって、晃の試合だよ!? 私が元気じゃなくてどうするの!」
待ち合わせ場所に立っていた亜矢ちゃんは、そんな納得できるような、微妙に出来ないような言葉をさも当然のように口にして、「じゃー、行こうか!」と、スタンドに向かって歩き出した。
「華、今日の服可愛いね」
「……どうしたの、急に」
「えー? 別に。ただそう思ったから」
鼻歌交じりにそう言った亜矢ちゃんは、もしかしたら私の緊張に気付いて、そんな事を言ってくれているのかもしれない。
まぁ確かに、実際もの凄く緊張してるんだけどさ。
さっきから、野球のユニフォームを着た人とすれ違う度に心臓が飛び上がって、このままじゃ夏希君の試合までもたない気がしてるし。

