好きだ好きだ、大好きだ。


梅雨が明けて、カンカン照りの空の下。
コンビニで飲み物を買った私は、亜矢ちゃんが待つ球場に向かって歩いていた。

「あっつー……」

額に滲んだ汗を拭いて、溜め息を吐き出す。
自分の口から吐き出した息が、いつもよりも冷たく感じるのは、きっと外の気温が信じられないくらい暑いからで。

「あー……。ボウシ忘れた」

球場に着く寸前にそれに気づいて、同時に、あの日の夏希君の手の熱と、あの写真の女の子を思い出す。
それに胸がギューッとなって……。

「いかんいかん」

小さく頭を振った私は、亜矢ちゃんを探して、入場ゲートをくぐったんだ。