「いっつも窓から覗いてたから、すっかり顔も覚えちゃったんだけど……。この前ニュースに出ててビックリよー」
そう言って、年甲斐もなく“可愛い顔よね~”なんて、嬉しそうに笑うから。
「……そうですか」
私はもう、なんて言えばいいのかわからなくて、項垂れるしかない。
「あの子、西峰高校なんでしょう?」
「……うん」
「じゃー、亜矢ちゃんにやられない程度にしっかり応援してきなさい!」
「うへぇーい」
もうよく分らない返事しか口に出来ない私のワンピースのスカートをパタパタ叩いて、形を整えてくれたお母さんは、なぜかすごく嬉しそうに笑っていて。
「なに?」
「ううん。華、すごく可愛い」
「はぁ!? どどどどどうしたんですか!?」
突然の親バカ発言に慌てふためく私を尻目に、またにっこりと笑ったお母さんが言ったんだ。

