好きだ好きだ、大好きだ。




「長い間お休みしてしまって、すみませんでした」

もう1ヶ月も休んでしまったバイト先の事務室で、頭を下げた私の目の前には……

「大丈夫! 華ちゃんは学生さんなんだから、無理はしないでいいから。こうして辞めないで戻って来てくれた事がとっても嬉しいよ」

そう言って、変わらない笑顔を向けてくれる佐野さんと、

「ボクは少々迷惑でしたケド」

そう言いながら、分厚い眼鏡をクイッと上げた、推定“山本さん”。

「すすすすす、すみませんでしたっ!!」

ガバッと頭を下げた私に、フンッと鼻を鳴らした初対面の山本さんは、「じゃー、今日はもういいですよね? 今日はミィたん☆の限定DVDボックスの発売日なので、帰ってもいいですか?」と早口で告げる。

佐野さんの許可がおりると、それまで見ていたゲーム機をリュックにしまい、噂通りの“イタ車”に乗って帰って行った。

「……」

残念だけれど、やっぱり山本さんとは仲良くなれそうにないと改めて思いながら、私はそれを見送ったんだ。