その日は、ただ淡々とバイトをこなして、帰りは夏希君に会わないように、足早にバイト先を後にした。
次の日からは、まるで私の今の気持ちを代弁するみたいに、大雨が降り始め……。
最近すっかりあてにならなくなってしまった梅雨入りが発表されて、もう1ヶ月近くが経つ。
クーラーの入っていない教室は、もの凄く蒸し暑くて、落ち込む気持ちを、ますます憂鬱にさせる。
そんな教室の中で、ぼんやりと窓に打ち付けられる雨を眺める私に、
「ハ~ナっっ!!」
「痛っっ!!」
今日も亜矢ちゃんは容赦ない。
「もー、辛気臭い!! 華の周りだけ辛気臭い!! 華なのに、華がないっ!!」
しかも、鬱陶しい親父ギャグまで交えてくるから、さらに面倒くさい。
「亜矢ちゃん」
「んー?」
「オヤジ化してる」
「……」
「あと、パンツ見えてる」
私の前の席の椅子に、大股を広げながら座って、スカートの中を下敷きでパタパタと扇ぐ亜矢ちゃんは、本当に女子としてどうかと思う。

