好きだ好きだ、大好きだ。



――しゃがみ込んで笑う、夏希君のその隣。

夏希君と仲が良さそうに、そこにしゃがんでいたのは、キレイな女の子だった。

ロングの、写真で見ても分るくらいに、ツヤツヤな黒髪。
意志が強そうな瞳は、夏希君と同じようにキラキラしていて。

私とは正反対な大人っぽい彼女のその頭の上には、今日私の頭の上に、夏希君によってかぶせられた物と同じボウシが乗せられていた。

亜矢ちゃん。
夏希君の言う“特別”っていうのは“特別な女の子”っていう意味じゃなくて、本当にただ、“特別貸してやるよー”って、冗談交じりに言った一言だったみたいだよ。