「なるほど……」

これは立派な殺害動機になりそうだ。
紘哉は頭の中にインプットする。

「実際さ、弟瑠夢は俺達のヒーローなんだよ」

「ヒーロー?」

「よく、借金の事で山田に意見してたな。
しかも、仲間の借金の分を自分に上乗せしてくれって」

「……」

「ヒーローである一面、一部の人には『いい子ぶってる』って言われてたぜ」