「「「行ってらっしゃい」」」

搭乗ゲートでケンさんを見送り、3人になる。

「リカは今どうしてるの?」

心配そうに流星さんが尋ねる。


「取り敢えず、実家にいるけど…そのうち出て行くつもり。
私の仕事は昼夜逆だからね。親も年だし。

ケンとは離婚したけど…なんだか今の方がいい関係みたいな気がするの。
純粋にお互いを見られるっていうか…。
伊達に3年間夫婦をやってたんじゃなかったな…って(笑)

瑠璃さんには随分、意地悪してごめんなさい。
夜中のメールも…本当にごめんなさいね。
自分でも何故??って思う程、あの時はどうかしてた。
そんな理由で許されるはずもないけれど。
とにかく申し訳なく思っているの。

ミカと幸せになってね!」

やっぱり流星さんのお友達だね。
悪い人じゃなかった。


「瑠璃は僕が責任を持って幸せにするから心配しないで。
リカこそ幸せになってほしい」

「分かった。ありがとね、ミカ!」

そのまま振り返る事もなく、手を翻(ひるがえ)しながらリカさんは帰って行った。