ケンさんが帰った途端、私はその場にしゃがみ込んでしまった。

「瑠璃ちゃんっ!」

すぐに流星さんが支えてくれたけど…。

「ごめんね、瑠璃ちゃん!
僕のせいで怖い思いをさせてしまって…。
どうやったら許して貰えるか分からないけれど、お願いだ…許して欲しい」

何度も何度も頭を下げる流星さん。

違うよ?
流星さんは何も悪くない。

「告訴なんて、ケンの神経を逆撫でするような事をしたのは僕だ。
被害が瑠璃ちゃんに及ぶ事を考えていなかった。
君を危険にさらしたのは間違いなく僕だ。
ごめん、ごめんよ瑠璃ちゃん…」

「違う、流星さんは何も悪くない」

そう、流星さんは悪くないのに。
いつも謝らせてばかり・・・。

「ケンの事、許して良かったの?
あれは瑠璃ちゃんの本心?
間に合わなかったら…瑠璃ちゃんの命に係わる問題だったんだよ?
本当にあれで良かったの?」