もう恋なんてしない

まさか。

いくらなんでもケンが、そんな卑怯な真似はしないだろ?


今までだって、意見が衝突する事は何度かあった。
だけど、それは会社を大きくする為のものだ。
考え方は違っても、根底にあるものは同じだったはず。


僕の考え過ぎであって欲しい。
だけど…手遅れだけは絶対にあってはならない。

もし、彼女が僕の家にいると分かったら…?
ケンはどうする??


嫌な予感・・・。

急いで彼女に電話する。
ダメだ、出ない。


頼む。
僕の思い過ごしであってくれ。


何度も電話をかける。
呼び出し音がプツリと切れた。



電源を切られた?
彼女の傍に…ケンがいる!?


いても立ってもいられずに会社を飛び出す。


瑠璃ちゃん!

僕が行くから。

頼むから無事でいてくれ!!