「流星と二人で会社を興して…力を合わせてやってきたつもりだったんだけどな。
どこで、どう間違えたかな…」

ケン・・・。
お前、マジでそう思ってんの??
僕がどうなろうが構わないってのか?

「僕はケンのパートナーとして失格だったって事か?」

「その言葉、そっくりそのまま返すぜ。
お前を支える為なら、俺は何だってするつもりだったのに」

「今の、この状態が…僕を支えてるって言うのか?」

だって…そうだろ?
ケンの言う『会社の為』に犠牲を払ってるのは僕の方だ。

「・・・・・・。」

続く沈黙。

それを破ったのはケンの方だった。

「この件はもういい。
お前と話しても埒(らち)が明かない。
あとは弁護士に任せるしかないし、そろそろ業務に戻らないとな。

そうそう、瑠璃さんはどうしてる?
リカがメールを送っても返事が無いと言ってた。
どうかしたのか?」

ケンは最初こそイラついた様子だったが、後はいつもと変わらない穏やかな口調に戻っていた。