逸る気持ちのまま、自宅に着いた。
駐車場の手前に、カメラマンが待機していたけど…知るものか。

シャッターを押される事にも慣れてしまった。

僕はもう、ここから出ないよ?
お祭りなんて行くつもりもないし。
朝までずっと見張っていればいいんだ。

あ・・・。

ここに来て気付いた。
花火を見た後、どうやって瑠璃ちゃんを送る?

・・・・・・。

迂闊だった・・・。

タクシー?
また、ケンに頼む?


いっその事、瑠璃ちゃんを閉じ込めてしまおうか。


それも悪くない、と思う自分がいる。

会ったら…もう、帰したくない。
放さない。