「ごめんください」

わわわ、ケンさんが来ちゃった!

ケンさんも…カッコイイ人だよね。
もちろん、既婚者だから…そんな目で見たりしないけど。
お母さんが留守で良かった。
きっとキャアキャア言うに決まってるんだから!

「わざわざ、すみません・・・」

そう言う私をじっと見つめるケンさん…。
どうしよう。どこか変!?

「浴衣じゃ…ないんですか?」

「え、あの…浴衣だと、いかにもお祭りを意識してる風で…カメラマンの目に留まっちゃうかと…」

「流星、瑠璃さんの浴衣を楽しみにしてるんじゃないかと思いますが…?」


えっ、そうなの!?


「じゃ、じゃあ…持って行って、あちらで着替えても良いですか?」

「一人で着られるんですか?」

「浴衣ぐらいなら…大丈夫です」

「それじゃ、持って来て下さい」

「はいっ!」