「流星に急用が入ったので、合鍵を預かりました。
今から僕が瑠璃さんを迎えに行きます。
僕と瑠璃さんなら疑われないし、住人になりきってマンションに入れば問題ないかと…」

流星さんとケンさんって…信頼関係にあるんだね。

私なら、友達に鍵を預けるなんて出来ないかも。
でも、それって…そこまで信用できる友人が、私にはいないって事か…。
当たり前とはいえ、ちょっと落ち込む。

そういう人間関係も築けずに、今まで来てしまった。

――世間知らず――
その言葉がピッタリな自分。


あ、ケンさんが迎えに来るんだ。
待たせる訳にはいかない。


大急ぎで準備をした。