あれから・・・
兄さんは小山内邸に籠りっきりだし、流星さんとも会う事は無かった。


ふと見たリビングのテーブルに一冊の週刊誌。
手にとって見ると…

『羨望!美貌の実業家』という特集が組まれていた。


あっ…ミコト様だ。

なるほど。

史也兄さんの主であり、実業家として生きるミコト様。

確かに美しいし、羨望の的だわ。


「あら、瑠璃、その本見てたの?
ミコト様、ステキでしょ~??
母さん、思わず買っちゃった♪」


我が家の住人はミコト様にゾッコンだ。
母は自ら『追っかけ1号』と名乗り、ミコト様の記事をスクラップブックに整理している。