あれほど優香ちゃんを毛嫌いしていたリカさんにも変化が訪れた。
二人の交際に好意的で、間近で見守る…という立場になった。

リカさんから送られて来るメールにも、二人を応援する姿勢が垣間見えた。

「瑠璃さんも二人を応援してあげてね♪」

何気ない一言。

でも、私には・・・無理だ。


『憧れの二人』だと頭では分かっていても…応援なんて出来ない。
自分でも卑屈だと思うけど…どうにも出来なかった。

二人を見守るなんて・・・



こんな状況になって、自分がどうしようもなく流星さんに惹かれていた事に気付く。
別の世界の人だって、頭では分かっていたのに。


こんなにも好きだったんだ。


目を逸らす為に、緋笙流に縋り付いた。
自分を忙しくする事で、見て見ぬ振りを決め込んだんだ。