「瑠璃ちゃん、遠回りさせてしまってごめんね。
ここが僕の実家なんだ。
わざわざ送ってくれてありがとう」

「流星さんのご実家って…スター・ダイニングなんですか!?」

「うん。僕の父がやってる店なんだ。
知っててくれて嬉しいよ」

「何をおっしゃってるんですか!
こんな有名なレストラン、知らないはず無いです!
私、駅ビルの中のお店には行った事がありますけど…、いつも凄く流行ってます。
ここが本店なんですか?
本店は…予約が取れないって有名です!」

「ここは狭いからね。一度に沢山のお客様を受け入れられないから。
そうだ、もし瑠璃ちゃんが来たいと思ったら、いつでも言って。
最優先でご招待するよ」

そう言ってニッコリ微笑む流星さんは、本物の王子様のようでした。