テルテオの民の特徴であるオニキスブラックの髪に、朝日が当たって跳ね返る。軍にいた時よりも日に焼けて、柔和な面立ちになったノリスを見て、アスベリアは、ノリスのここでの二年間を想像することができた。
「ノリス=ペルノーズが農夫とはね」
ノリスは手にした剣を隠そうともせず、アスベリアに歩み寄ってくる。村人に向かって矢を番え威嚇しているというのに、それでも歩みの止まらないノリスに国王軍が色めきたった。
「アスベリア様!」
それでもアスベリアは黙っていろと指示し、自ら馬を降りる。
ノリスが抜刀し、鞘を捨てた。
「ノリスか、久しぶりだな。あんたと並んで戦場を駆け巡った頃が懐かしいよ。どうだ、陛下の元に戻る気はないか」
「ノリス=ペルノーズが農夫とはね」
ノリスは手にした剣を隠そうともせず、アスベリアに歩み寄ってくる。村人に向かって矢を番え威嚇しているというのに、それでも歩みの止まらないノリスに国王軍が色めきたった。
「アスベリア様!」
それでもアスベリアは黙っていろと指示し、自ら馬を降りる。
ノリスが抜刀し、鞘を捨てた。
「ノリスか、久しぶりだな。あんたと並んで戦場を駆け巡った頃が懐かしいよ。どうだ、陛下の元に戻る気はないか」
