「アスキス様は先王のご寵愛も厚く、聖王母アニス様が早くに急逝された後、長く宮廷内の権力を得ておられた方だ。そのアスキス様が、シラーグ准将のことをお知りになってな……」
ベラスがそこでいったんため息をついた。
「アスキス様が国王軍を動かしてもシラーグ准将を探すようにと、王に威令されたのだ。国王軍を動かさなくても小隊を組織して、捜索部隊をおくることも出来たのだが、王はカリシアを守る国王軍を動かすことは出来ないとの一点張りで」
アスベリアも思わずため息をついてしまう。王の敗走は、王自身の気弱さを呼びこの城に逃げ帰ったあとは、この城を強固に守り固めることを考えるので精一杯だった。すでにどこかで命を落としているかもしれない者のために、貴重な軍を差し向けることが勿体無いとでも思ったのだろう。
ベラスがそこでいったんため息をついた。
「アスキス様が国王軍を動かしてもシラーグ准将を探すようにと、王に威令されたのだ。国王軍を動かさなくても小隊を組織して、捜索部隊をおくることも出来たのだが、王はカリシアを守る国王軍を動かすことは出来ないとの一点張りで」
アスベリアも思わずため息をついてしまう。王の敗走は、王自身の気弱さを呼びこの城に逃げ帰ったあとは、この城を強固に守り固めることを考えるので精一杯だった。すでにどこかで命を落としているかもしれない者のために、貴重な軍を差し向けることが勿体無いとでも思ったのだろう。
