ラルフもこの歳になれば、プリスキラ大陸で今起こっている国と国との争いごとや、国政についても少なからず理解できるようになっていた。
ノリスがノベリア国王軍を退役して故郷に戻ってきたころ、ノベリアはシンパを巡るコドリスとの戦いに敗戦したという噂を聞いた。
どうしても手に入れたかったシンパを手に入れるため、隣国のコドリス国王バルナバは、懐刀である末娘のセオールを、戦いの最前線へと送り、その采配でシンパを手中におさめたのだ。それと同時に、セオールは次代の王座を狙う兄たちをも超える力量を世に知らしめたこととなり、コドリス国内では、どの兄弟が一番先にノベリアへ戦争を仕掛け勝利を得るかと、王座を巡っての争いも持ち上がっている。
つまり、二大国はいまや一触即発の緊張感に満ちていたのである。
ノリスがノベリア国王軍を退役して故郷に戻ってきたころ、ノベリアはシンパを巡るコドリスとの戦いに敗戦したという噂を聞いた。
どうしても手に入れたかったシンパを手に入れるため、隣国のコドリス国王バルナバは、懐刀である末娘のセオールを、戦いの最前線へと送り、その采配でシンパを手中におさめたのだ。それと同時に、セオールは次代の王座を狙う兄たちをも超える力量を世に知らしめたこととなり、コドリス国内では、どの兄弟が一番先にノベリアへ戦争を仕掛け勝利を得るかと、王座を巡っての争いも持ち上がっている。
つまり、二大国はいまや一触即発の緊張感に満ちていたのである。
