「あそこか……」
ラルフのいるところから下流に向かって少し下ったところ、川がカーブして土砂が堆積している川岸に人影がある。倒木の陰に身をよせ、ぐったりと横たわる女性を確認することができた。その女性のすぐ側を、青白い水が渦を巻いて轟音をとどろかせ、恐ろしい速さで流れている。このまま水位が上がれば、あっという間に流されてしまうだろう。
「どうだ、ラルフ」と、その時頭上からダルクの声が降ってきた。
どうやらダルクは、ラルフが川岸のほうへと移動したのが気になって、獣道からここまで踏み込んできたようだ。ラルフは斜面を登りながら、ダルクに小声で女性の位置を告げる。ダルクも増水し始めている川の水位に目をやり小さく舌打ちした。
「村に戻ったら、ノリスに助けに来るよう伝えてくれ。どうやら霙雨になりそうだ」
ラルフのいるところから下流に向かって少し下ったところ、川がカーブして土砂が堆積している川岸に人影がある。倒木の陰に身をよせ、ぐったりと横たわる女性を確認することができた。その女性のすぐ側を、青白い水が渦を巻いて轟音をとどろかせ、恐ろしい速さで流れている。このまま水位が上がれば、あっという間に流されてしまうだろう。
「どうだ、ラルフ」と、その時頭上からダルクの声が降ってきた。
どうやらダルクは、ラルフが川岸のほうへと移動したのが気になって、獣道からここまで踏み込んできたようだ。ラルフは斜面を登りながら、ダルクに小声で女性の位置を告げる。ダルクも増水し始めている川の水位に目をやり小さく舌打ちした。
「村に戻ったら、ノリスに助けに来るよう伝えてくれ。どうやら霙雨になりそうだ」
