僕は、2歳になった。

周りの大人達が、僕にこう尋ねる。

「僕、いくつ?」

僕の口は、自慢げに言う。

「2ちゅ」

僕の手は、自慢げに指を2本立てる。

でもすぐに3本になっちゃうけど。

「まあ、可愛い」

「本当に、天使ね」

僕の足が歩くと、大騒ぎだ。

「なんて、ちっちゃくて、可愛い」

僕の身体は、抱き上げられる。

ふわふわふわ。

いい匂い。

お母さんの匂いも大好きだけど、この匂いも大好きだ。

僕は「きゃっきゃっ」と声を立てて笑う。

廻りの人達も笑う。

空気も笑う。

僕が笑って、皆も笑うのは、とてもいい気分だ。