それは今日泣いた痕じゃない。昨日、涙を流した痕の様な目の赤さ。
それを見て、動揺してしまう自分が居た。
「ヒカル…その目…」
私がヒカルの目を見ながらそう呟くと、バッと一瞬で私から離れ、自分の片目を手で隠すヒカル。
その行動に胸がチクリと痛む。
「え…、目赤い?…まじかー!昨日、遅くまでゲームしていたからかな。…あ、もうチャイムなるから席に戻るわ。もう元気そうで安心した。…じゃあ」
ヒカルは一方的に話して、自分の席へと戻ってしまった。
それと同時にチャイムがなり、一限目の授業が始まった。
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