しばらくマコとゆっくり話をして、少しお昼寝をして、夜も更けた頃……。
「えぇっ!? ウソでしょ!? あんた達、付き合って何ヶ月よ!!」
「えっと、四ヶ月くらい?」
「四ヶ月!? 今、四ヶ月って言った!?」
「おかしいよっ!! いや、胡桃じゃなくて、城戸がね!?」
――名ばかりの“ソフトボール愛好会”。
“合宿”初日の夜、車の中に積んであった大量のお酒を見た瞬間から気付いてはいたけれど。
夜も更けた頃に開かれたのは、やっぱりお決まりの飲み会だった。
その席で、私は四人の女性陣に囲まれて問責とも取れる事態に遭遇していた。
女の子のメンバーは私を抜かすと、たったの四人。
それなのに、この騒々しさは何だろう……。
ギャーギャーと、まるで自分のことのように興奮気味に口にされている話題はというと、
「何で城戸、四ヶ月も付き合ってるのに胡桃に手ぇ出さないの!?」
そんな、心の底から放っておいて欲しい話題。
――しかも。
「わかった!! 城戸ってもしかしてさぁ、○○○なんじゃない!?」
「うっそー!! 最悪っ! でも実はさー、××××だったりしてっ!!」
「ぎゃぁー!! それはイヤーっっ!!」
下ネタ満載。
「ちょっと胡桃っ!! あんた、そんな男でいいの!?」
「……」
えぇー……。
勝手な想像をした挙句、どうやら春希を色んな意味で“使えない男”と判断したらしい女性陣に詰め寄られ、私が反論をしようとした瞬間。
「俺は○○○でも××××でもねぇぞ、コラ」
真上から響いた声に、私は驚いて顔を上げた。
「春希!!」
「おっ、城戸!! 丁度いい所に来たじゃん。まぁ、座んなさいよ」
その声の主は、他でもない、あらぬ疑いをかけられた春希で。
「お前、どこのヤンキー女だよ」
息巻くサキに苦笑をしながら、私の隣にストンと腰を下ろした。

