犬と猫…ときどき、君



「はぁー……」

結局あのまま家まで送ってもらった私は、部屋に入ってカバンを床に置くと、ベッドにボスンと倒れ込んだ。

枕を抱きしめゴロゴロする私の口から出るのは、大きな溜め息ばかり。


色んな意味での……溜め息。


「んー」

自分の体に残っている、城戸春希の腕の中の感触を思い出してしまう。

「うー……」

頭を抱えたくなるくらい恥ずかしくて、ドキドキして。

でも、信じられないくらい心地いい。


何だろう、これ。

色ボケ?


だって、まだ離れて数分しか経っていないのに……。


“また触れて欲しい”

“あの瞳で見つめて欲しい”

そんな事ばかり思ってしまう。


「おかしい。私、絶対変だよ」

枕に顔を埋めながら、ポツリとそう呟いて、

「よしっ!!」

まるで何かを払拭するように無駄な気合を入れたあと、メイクを落とす為に洗面所に向かった。