犬と猫…ときどき、君


しばらく待っていると、家の中からバタバタと年の割に元気そうな足音が聞こえてきた。

ドアを開いて出迎えてくれた奥さんは、本当に嬉しそうに笑っていて、通された先の部屋にいた横山先生も、にっこりと笑う。


「よく会いに来てくれたね」

変わらない笑顔を浮かべ、そんな風に言ってくれるから……。


「横山先生」

「ん? どうした?」

「すみません……っ」


先生と目が合った瞬間、胸に握りつぶされているような痛みが走る。

それに耐え切れず、慌てる先生と奥さんの目の前で、俺は下を向いて、バカみたいに泣いてしまった。