高給寿司店の個室に通されると、50代と思われる男性と、私と同じぐらいの年令の落ち着いた感じの女性がいた。



「斗真君こっちに座ってくれ。今日は娘の雪子を紹介したくて、この席をもうけたんだよ。」




大和様が私を見る。




「その女性は?」




「私は副社長の秘「彼女は僕の婚約者です。」




こ、こ、婚約者?




斗真、冗談は顔だけにして!




組んだ腕をぐっと引かれ、斗真の胸の中体が収まった。




どんなに暴れても身動きがとれない。




《明日美、これも仕事だ。》


斗真の婚約者のふりが、秘書の仕事な分けないでしょ!




「斗真さんの婚約者は子供みたいな人ね。斗真さんには似合わなくてよ。」




どうせ、子供みたいな顔ですよ。




これでも30才なんですけどね。




若く見えたのを喜ぶべき?



さっきから雪子さんにずっと睨まれてる、気がするんだけど。