私は意識なく足を投げ出して、誰かを座椅子代わりにもたれかかり座っていた。


「都。」


えっと…。みやこって…。


そっと、薄目を開く。


銀色の絹糸?

違う。髪…?


目の前には心配そうに覗き込む、金色の瞳がある。


サラサラと艶やかに輝く銀色の髪。


その髪を押し退けて生える二本の黄色い角。


魅惑的な黄金の瞳。

メイクしたみたいに赤いラインが目元を飾る。


なんて美しく妖艶なお顔。


この緑色のお衣装は、早時様が好んで着ていたものかしら?