「あら…。いいじゃない。
あなたとお話することは、もう永遠にないんですもの。
最期に感想くらい教えて下さっても。」


怪しく笑った雪路様が、着物の袖から短刀を取り出した。


「早時様の妻になって、お子を宿すのは私なのよ。
あの日、怪我をした私に優しく微笑んで下さった時から、私と早時様の運命は決まっていたの。
お分かり?」


恍惚の表情で、雪路様は言う。


ジリジリと私に、にじみ寄りながら。


「早時様を誘惑する、あなたが邪魔なのよ!」


その言葉と共に、お腹に灼熱感が走った。


次に胸。そして首。


立て続けに私は、短刀で突かれていた。