初めて早時様が夜に私の部屋にお越しになった。


早時様はいつもにも増して、美しく妖艶な瞳で私をご覧になる。


怖いとさえ感じた。


そして…。


私は、早時様と一つになった。


肌に残る力強く押さえ込まれる感触。


その感触が、これは現実なんだと私に教える。


いつ自分の部屋から出てきたのか、よく覚えていない。


気づいたら、この池の畔に居た。


私のお気に入りの場所。


涙が溢れて止まらない。