羽琉と水菊が笑い合っている姿を見て、俺の中の何かが弾けた。


一瞬、頭が真っ白になってから、胸を鷲掴みにされたような気持ちになった。


その後、カッと頭に血が上って、気づいたら水菊の腕を引っ張って歩いていた。


こんなに自分が押さえられなくなったのは初めてだった。


ずっと水菊の事は好きだったし、俺なりに見守ってきた。


でも、もう限界かもしれない。


自分の思いを解放してしまった以上、俺は水菊を求めずにいられないだろう。