私の表情を見て、早時様は何か面白くない感情をお持ちになったようで。


その美しいお顔に、軽く渋い色を浮かべた。


早時様は、少し意地悪く羽琉と私を見比べると、私を腕の中に引き込んだ。


そして、わざと羽琉に見せつけるように私に口づけをした。


さっきとは違う、激しい口づけ。


頭を押さえられて、何度も何度も角度を変えては、唇が触れ合う。


私は、恥ずかしさでいっぱいで…。


恐れ多くも早時様を突き飛ばして、走って逃げた。


その後、早時様と羽琉がどうしたのかは、私は知らない。