千年の追憶【完】

「早時様…。」


ためらうように、羽琉が呟く。

自分の気持ちを、抑えているようにも見える。


羽琉はこの後何て言うつもりなの?


「早時様…。俺は…。
俺も水菊を大切に思っています。
でも、幸せにする自信がない…。」


「は…?
何だよそれ。試合放棄?」


「いや…。そんなんじゃ!」


珍しく自信なげな羽琉。


いつも仕事をしている時の羽琉は、生き生きとしている。


早時様とお話ししている時だって、普通に堂々と接するのに。

今は借りてきた猫みたいになっている。