千年の追憶【完】

俺のまわりには、何故か女達が集まってくる。


俺のこの、女のような中性的な顔が、綺麗で美しいんだそうだ。


俺には自分の顔立ちの良さが、全く分からない。


むしろ、自分の顔は嫌いだった。


だってそのせいで、慕っていますとか、妻にしてほしいとか、散々言われるんだ。


そんな事言われても、正直困る。


俺には、愛しいなんて感情は分からなかったから。


言い寄って来る女達に、今まで俺は、そういう気持ちになった事がなかったし、興味もなかった。