「んー♪やっぱりこれを聞かなきゃ朝は迎えらんない!」


1度伸びをしてベッドから降りてくる慶輔。俺の目覚ましなのに…コイツ、凉菜のことマジで好きなんじゃ…


「大丈夫だよ、兄貴!俺、凉菜ちゃんのこと狙ってないし、それに彼女いるから♪」


ヒラヒラと手を振って部屋を出た慶輔。そしてまさかのカミングアウト。


おい、人の恋の話には首突っ込んでくるくせに、自分のことは言わなかったのかよ。


慶輔のことに唖然としていたが、時計を見て制服に着替える手を早めた。


ま、これから慶輔をからかうネタが発見できてラッキーだ。兄貴は容赦しねーぞ。


『優輔ー!朝だにょーん♪』


止め忘れたアラームが響く。途端に現実へ引き戻された。