「『きゃー』って、私は変質者ですか」 眉を八の字にして、困ってみせる先生にまたどこからか、歓声が飛ぶ。 「恭ちゃんがかっこいいからだよー!」 「“恭ちゃん”言わないでください。」 「俺も恭ちゃん憧れる!ちょー好きだ!」 「そういう趣味はありません」 男子までも混ざって、教室は笑いに包まれた。 私の目の前に立っている先生を中心として、今、教室は回ってる。 あぁ、やっぱり間宮先生は苦手なんかじゃない。 嫌いだ。 私は嫌いだ。 こんな胡散臭い人。 大っ嫌いだ。