それからすぐに冬休みへと入った。 進学者がほとんどいないこの学校では、課外などもない。 短い期間ではあるが、暇な毎日を過ごした。 あの出来事から、運がいいのか悪いのか、数学の授業はなかった。 そうなれば当たり前だが、間宮先生との接点もなかった。 そもそもどんな顔をして会えばいいのか分からないわけだから、私としては願ったり叶ったりなのだが。 そっと唇をなで思い出せば。 様々な色をごちゃ混ぜにしすぎて黒くなったような色が胸を染め上げる。 苦しくて、苦しくて、仕方がない。