モヤモヤと胸につっかえた想いが何なのか、その正体が知りたくて。 私は今、いつかのように準備室のドアを叩いた。 「はい」 ドアの向こうからは、やっぱり先生の声がした。 新米教師のくせして、職員室にいることの方が少ないってどうなの? そんなことを思うけど、私は迷わずにその部屋の中へ足を踏み入れた。 先生は机に腰を掛け、窓を全開にしている。 こんな寒い12月に、何をしているのかと思えば、その手にはタバコが握られていた。