「さ、美琴。ご飯食べよう。お腹空いてるでしょ?」





「…うん」





颯斗が笑う。




寂しいのは颯斗なのに…





さっき、涙を流したのに…





颯斗は笑ってる。




雰囲気が悪くなったのから、少しでも明るくしようとしてる。




だから、あたしは泣いちゃいけない。




泣きたいのは颯斗なんだ。




それからあたし達はお互いにその話には触れず、残りの料理を楽しんだ。





そして、レストランをあとにした。