「美琴。あとは、家に帰ってからにしよう。とりあえず…ブラ、ホックして、シャツの前、閉めて?」





話を聞くのは後だ。





美琴はやっと自分の格好を思い出したようで、猛スピードでボタンをしめる。





「「「「美琴ちゃんっ!!」」」」





美琴が服を直し終えたとき、恒哉達が入ってきた。






「碧、麻耶、蓮華。美琴、頼んだ」






三人に美琴を頼み、俺は須川に向き直る。





意識を取り戻したらしい須川は、まだはっきりしない頭をフルフルと振っている。






三人が部屋を出たのを確認した俺は須川に近寄る。





「颯斗~手加減しろや~」





という、一樹の言葉は耳に入らなかった。